昨年話題になったベストセラー本「ケーキを切れない非行少年たち」を読んでみました。
Amazonの評価を見ると賛否両論みられるけど、まあ確かに何度も同じようなことが書かれてますが、それを差し引いても、子どもを育てている親として読んでみるべきだと思いました。
内容的には、
児童精神科医である著者は、多くの非行少年たちと出会う中で、「反省以前の子ども」が沢山いるという事実に気づく。少年院には、認知力が弱く、「ケーキを等分に切る」ことすら出来ない非行少年が大勢いたが、問題の根深さは普通の学校でも同じなのだ。人口の十数%いるとされる「境界知能」の人々に焦点を当て、困っている彼らを学校・社会生活で困らないように導く超実践的なメソッドを公開する。
というもの。
このタイトルにもあるケーキを等分に切ることが出来ない。って、実は娘にやらせたら娘も出来ませんでした(ガーン)
紙に○を書いて、4人分同じ大きさにケーキを切ってみて!と言うと、サッと切れたんだけど、次は3人同じ大きさに切ってみて!と言ったら、うーんと考えながら、縦に2本線を入れたんです^^;;
どう見ても均等じゃないでしょ?と言いながら、ベンツマークのように線を書いてあげたら納得してました。
本書では、こう書かれています。
これらのような切り方は小学校低学年や知的障害を持った子どもの中にも時々見られるので、この図自体は問題ない。問題なのは、このような切り方をしているのが、強盗、強姦、殺人事件など凶悪犯罪を起こしている中学生・高校生の年齢の非行少年たちだということ。
彼らに、非行の反省や被害者の気持ちを考えさせるような従来の矯正教育を行っても、殆ど右から左へと抜けていくのも容易に想像出来ます。
そういった彼らに対して学校ではその生きにくさが気づかれず特別な配慮がなされなかったこと。まだ小学校まではいいけど、それ以上年を重ねていくとこじれていく。と。
サインの「出し始め」はだいたい小学二年生から少しずつ見え始める。と書かれています。きっと、勉強もだんだん難しくなり、いじめなども徐々に起きてくる年齢ですもんね。
凶悪な少年犯罪は年齢が若いのもあり再犯率も高く、女の子を持つ親としては本当に怖いなって思う。そして凶悪犯はサイコパスか人格障害があると薄々思っていた。
その凶悪な少年たちも子ども時代があり、生きづらさを理解されずに苦しい思いをしてきた。いじめや虐待を受けた子が非常に多く、不器用が故に二次障害三次障害に繋がっていくんですよね。
娘が幼稚園に入る前にグレー疑惑を強く持ったときに、いろいろ調べてある程度は把握してたけど、幼いうちに誰かが手を差し伸べてあげられたら、将来の被害者を作らずに済んだかもしれないと思うと切ないです。
里親を目指して乳児院に研修に行ったときも、虐待されたと思われる子や育児放棄された子が多くいて、そういった子は愛着障害?のようになっていてベタベタとすごい絡んできたりしてた。体に傷が付いてる子もいた。でも乳児院にいる子はまだ3歳ぐらいまでの子なので、暖かい家族に迎え入れられたら変わっていけるチャンスもある。
けど、そうじゃない子も圧倒的に多いんですよね。
学習の基礎となる認知機能を鍛える
著者は、コグトレ(認知機能強化トレーニング)を進めています。
やり方は本書に書かれてます。犯罪者にも効果があり徐々に自分のやったことを認識出来るようになってきたようです。
もっと小さな頃から親や周りの大人が気づいてこういったトレーニングをさせてあげていたらなと思いますね~。
ちなみにうちの娘のグレー疑惑の時は、模写が苦手なこと、認知能力の弱さ(見たり聞いたり想像する力)、瞬時の状況判断が出来ない。などが心配なところでした。
小学校に入るぐらいまでは、グレー疑惑は私の中にずっとありました。
この時期、全力で娘のグレーな部分をフォローしたいと思って、自分なりに調べてアレコレやってみたのが思い出されます。その中で本書にも書かれている成功体験って本当に大事だといつも思うんですよね。
今思えば、娘が一番に成功体験を獲得したのが、はさみかなと思います。
イメージ力が弱くお友達と一緒の遊びを楽しめないと分かった時に始めたダイソーや公文の知育シリーズで、ハサミを頻繁に使っていたので、幼稚園の先生にハサミが上手だと褒められ落ち着きを見せ始めたんですよね。
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模写や図形の部分では、「点つなぎ」などもやらせてました。
思考力としては、「なぞぺ~」ですね。
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おかげで点つなぎは、めちゃ難しいのもスラスラ出来るし、算数の思考力も年齢並みには出来てるんじゃないかと思います^^
初めての子育てで大げさにしてるかもしれないけど、小さな頃から市の相談員さんに相談しながら娘の苦手なところを一緒にフォローしてきて良かったと今は思えます。
まだこれから高学年になるにつれて、もっと深刻な問題が出てくるかもしれないけど、その都度解決していけたらいいなと思ってます。
あれ?話がずれてしまってる^^;;
とってつけたようですが・・・自分の子どもだけで精一杯の今だけど、この本を読んだことをきっかけに、何か私に出来ることがないか、考えてみようかなと思っています。
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